協賛: AWASE gallery、太陽工業株式会社

国内で最も長い歴史を持つアートフェア「Art OSAKA」に出展する作品として、6mスパンで自立する新しい膜構造建築を開発した。
専門用語で「膜テンセグリティ構造」とよばれるこの構造は、伸縮性の膜を引き伸ばしながら棒を固定すると、平面から立体へと立ち上がる。棒同士は触れ合っていなくても膜の張力で力がつりあうため、まるで棒が宙に浮いているように見える。バックミンスター・フラーの表現を借りるなら「張力の海に浮かぶ圧縮力の島」のような構造だ。
画家の那須佐和子氏による絵画作品が内側に吊られたり立てかけられたりすると、その絵画作品の重さが構造体をより安定させる仕組みとした。従来の膜構造では実現できなかった大きな開口部を持ち、まるで貝殻のような螺旋を描く構造である。










膜の立ち上げプロセス。平面の膜が折り紙のように立体化する。